2011/03/18

「モバイルファースト」って何だ

2010年4月にバーミンガム(英)で開催された Dan Rubin氏のモバイルのワークショップへ参加した時に彼から、米国には「モバイル・サイコロジスト」(モバイル心理学者)がいると聞きました。またモバイル・サイコロジストが近い将来 モバイルのウェブサイトを設計してからデスクトップを設計することを主張していると聞かされました。これが、自分が初めて「モバイル・ファースト」に出会った瞬間です。


前置きが長くなりましたが 「モバイル・ファースト」というのは、
ウェブサイトの設計をするときにモバイル版のウェブサイトの設計から始めるという手法です。すこし噛み砕くと、デスクトップ版を作成し、その情報をそぎ落としてモバイル版を作成する「デスクトップファースト」ではなく、本当に必要な情報や機能を最初に決定してモバイル版を作成してから、デスクトップ版では他に必要だとおもわれる情報を慎重に付け加えていく手法です。

誰が唱えはじめたのか?

「モバイルファースト」を最初に本格的に唱えたのは、Luke Wroblewski という米国の開発者です。彼がおそらく2010年3月頃に最初に 「モバイルファースト」を唱えた人になるでしょう。正確には誰なのかはわかりません。

「モバイルファースト」を推進する理由

  1. 成長するモバイル市場をターゲットにできること。
  2. コンテンツにフォーカスできること。
  3. モバイルの様々な機能を利用できる発想を得ること。

成長するモバイル市場をターゲットにできること。

モバイルのマーケットは、前回のブログでご紹介したように拡大しています。Google Map の利用者は40%がすでにモバイルからです。また、シーズンによっては50%以上がモバイルからGoogle Map を利用しています。そのモバイルの市場自体は、大きく成長しており2012年にはモバイルの市場はデスクトップ市場を超えると予測されています。

その市場を中心に考えることは至って自然のことです。

コンテンツフォーカスできること。

モバイルのスクリーンは表示できるサイズが限られています。それゆえ不要なコンテンツは表示せず必要なコンテンツだけを表示します。「モバイルファースト」を推し進めることで重要で必要なコンテンツが浮き出ます。

モバイルの様々な機能を利用できる発想を得ること。

モバイルには様々な機能が備えられています。例えば、GPS、加速度センサー、オリエンテーションなどの機能があります。モバイルを最初に開発することは、デスクトップにはないモバイルにしかないこれらの機能を利用したアプリケーションを開発する機会をえることになります。デスクトップでは出来なかったことが出来るというのは、イノベイティブなことができるということになります。

「モバイルファースト」を採用する企業達

「モバイルファースト」ですが、すでに企業として手法として取り入れています。欧米では新しいコンセプトではありません。「モバイルファースト」を手法として取り入れている企業を紹介します。

Google

Googleの会長である、エリック・シュミット氏は、「Google はモバイルアプリケーションに最初にとりくむ、その理由として、すばらしいモバイルアプリはトッププログラマーが開発したいと考えているから」と述べている。
Google programmers are doing work
on mobile applications first, because
they are better apps and that's what
top programmers want to develop.
Eric Schmidt, Google CEO

Adobe

AdobeのCTOのケビン・リンチ氏は、「モバイルサイトを最初に構築することにシフトすることを考えはじめている。これは、PCにシフトするより大きな革命だ。」と述べています。
We really need to shift now to start thinking about building
mobile first. This is an even bigger shift than the PC revolution.”
-Kevin Lynch, CTO Adobe

Facebook

またFacebookの ケイト・アロノウィッツは 「Facebookはモバイルファーストそしてデスクトップセカンドを私たちの多くのプロダクトに適用をかんがえはじめている」と述べている。
We're just now starting to think about mobile first and desktop
second for a lot of our products.”
-Kate Aronowitz, Design Director Facebook

「モバイルファースト」の実践

「モバイルファースト」を実践にするには、「コンテンツストラテジー」を身につけなければなりません。最近では、書籍も発売されています。「コンテンツストラテジー」とは、Webサイトを構築するにはあたって大切なものが何かを熟慮して選択することです。自分のWebサイトのユーザーがもっとも欲しい情報をアクセス解析などから導くと良いでしょう。例えば allWebクリエイター塾のトラフィックも最も多いページは、講座一覧ページです。
其の次は、HTML5講座です。その次は講師紹介ページです。この3つのページは、コンテンツとして絶対に必要となります。まずはこの3ページのみでモバイル用のウェブサイトの構築をおこないます。


もし詳細な方法を知りたい人は、モバイルファースト資料の Luke のビデオ(英語)を見ることをオススメします。





モバイルファースト資料

「モバイルファースト」についてのプレゼン、動画、音声です。英語が多いですが、なんとなくわかるとおもいますので、スライドだけでも眺めてみましょう。

まとめ

「モバイルファースト」という考え方は、今後のウェブサイト制作の主流の考え方になっていくと考えています。モバイルの取り巻く環境を考えるとこれは避けては通れないでしょう。早い段階から、「モバイルファースト」を身につける為にも今から既存のサイトなどでコンテンツストラテジーから順を追って考えて実践してみるといいでしょう。もしそれでもわからなければ、allWebクリエイター塾のスマートフォン講座を受講してみてください。