- 第1段階:リアルのメタファーをアプリケーションなどのUIに取り込む。
- 第2段階:ウェブの柔軟性とスピードに対応できずリアルのメタファーを取り込んだUIがくずれはじめる。
- 第3段階:ウェブ独自のUIを生み出され実装される。
リアルなメタファーとしてメールの場合は、誰かがメールをポストから運んでくるというUIを再現したものがあります。
代表的な例として1997年にソネットが開発した「PostPet」です。かわいいクマがメールをUI上のポストと実際に運んできます。当時、そのUIは楽しくて女性を中心にファンが多かったと記憶しています。ただし次の第2段階のフェーズでは問題がおきてしまいます。
第2段階:
ウェブでは通信速度が早くなれば、必然的に扱うデータ量が増えて情報量が多くなります。そうなると、その情報の処理の為に自身の時間が費やされてのメール処理スピードが求められます。この場合、Postpet のような リアルなメタファーのUIは分かりやすいのですが、メールをポストから数秒かけてクマが運ぶという動作が、メールを処理に効率求められる人には、煩わしく感じるようになります。
第3段階:
第2段階の問題点を解決するために、メールを受け取り読むという機能だけに注力したシンプルなメールソフトが登場してきます。Thunderbird などがその部類にあたります。またGmailのようにクラウドサービスを利用してメール自体をウェブの特徴にあわせて、自身のサーバーに保管しないアプリケーションも生まれてきます。
Thunderbird の添付忘れ防止機能
このようなことが、最近おきているのは、電子書籍を読むためのアプリケーションの 「電子書籍ビューワー」です。電子書籍のビューワーは、現在の段階で「めくり」や「しおり」などの実際の書籍からメタファーを取り入れているものが多数あります。しかし実際にiPadの様なタッチスクリーンの端末で電子書籍を読むときに200ページも「めくり」の動作をタッチでおこなうのは非常に負担がかかります。
これから本当にウェブに適応した形の電子書籍ビューワーがでてくるでしょう。すでに 電子書籍のビューワーの中でも「stanza」のように ウェブに適応した タップだけでページめくりができるUIを実装しているものもあります。
身の周りで、リアルなメタファーが極端すぎるUIをみつけた場合には、それは改善余地ありのサインかもしれません。まずは、身の回りのウェブアプリなどで探してみましょう。
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